JALグループで活躍したMDシリーズ その7

※この記事は2014年に書いたものを転載したものです。

JA8370 LN1881 MFG 91/5 DEL 91/6/27

Japan Airlines McDonnell Douglas MD-87 JA8370 at HND/RJTT (10 September 2006)

1991年6月にデリバリーになったJAS向け5号機で、JAS→JALと移籍し、2008年3月で退役。その後、Richard Trudell Inc.にN826THとして売却されていますが、2011年5月にエリクソン・エアロ・タンカーと言う会社にN291EAとして売却になっています。この会社、山火事のボンバーを運航している会社で、3年近くかけてボンバーへの改造を受け、先月から運用を開始しているようです。

こんな広報映像もありますが、元JAS/JALのMD-87がこんな使い方をされている、と言うのもすごいですね!まさにこの元JA8370のようです。

JA8371 LN1897 MFG 91/07 DEL 91/8/11

Japan Airlines McDonnell Douglas MD-87 JA8371 at ITM/RJOO (30 July 2006)

JAS向け6号機として、1991年8月にデリバリー。2008年3月に退役し、アメリカのGenesis Custom Jetliner LLCに、N987GCとして売却されています。この会社、ホームページがなくなっているので、すでに会社は消滅しているようなんですが、MD-87を使ったビジネスジェットオペレーションを手掛けていたようです。この機体の写真は、A.netでオールホワイト状態で飛んでいる物が1枚だけ出ていまして、2年くらい前までは現役で飛んでいたようですね。

JA8372 LN1945 MFG 91/11 DEL 91.12.12

Japan Airlines McDonnell Douglas MD-87 JA8371 at ITM/RJOO (23 December 2006)

JAS向けの7号機として1991年12月にデリバリーになり、2007年11月に退役するまで、JAS→JALで使用されています。他の機体と同様、Richard Trudell Inc.にN868THとして売却、その後2008年8月にAircraft Guaranty社にN871SGとして売却され、ここでVIP機への改装を受けています。その後の怪しい動きは皆様ご存じの通りで、2012年4月、3DC-SWZとしてスワジランド政府の専用機として売却になっています。ご存じの通り、この機体は複数回の里帰りも果たしていまして、JASで活躍したMDシリーズの中では、おそらく一番派手な「第二の機生」を送っている機体ではないかと思います(^_^;)。

Kingdom of Swaziland McDonnell Douglas MD-87 3DC-SWZ at HND/RJTT (1 June 2013)

昨年のアフリカ開発会議の時に「里帰り」したJA8372の現在の姿です。

JA8373 LN1969 MFG 92/2 DEL 92/3/9

Japan Airlines McDonnell Douglas MD-87 JA8373 at ITM/RJOO (18 September 2006)

1992年3月にJAS向け8号機としてデリバリーになり、その後JAS→JALと移籍した後、2008年2月に退役しています。この機体が、JAS向けのMD-87としての最終号機になっています。
退役後、当初はオリエントタイ航空に売却される予定だったのか、HS-MSAとして登録される計画があったのですが、割り当てにならず、一度ドンムアンにフェリーされた後、Aircraft and Engine Support LLCにN870SGとして売却され、新千歳、アンカレジ経由でグッドイヤーに再度フェリー。そして、所有者がAircraft Guaranty社に変わり、2008年8月から1年近くかけて、ダラスでVIP機へと改修されています。
2009年9月にロールアウト、2012年3月、Montavachi Ltd.の専用機として売却、M-SFAMとして現在も運用されているようです。

MD-87については、ファイアーボンバーやVIP機として使用されている機体も存在する反面、ストア状態にある機体も多く、機体サイズを上手に使っているケースと、逆にそれが仇になっているケースが存在しているようでした。

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