G20狂騒曲 第一番(アメリカ編)

先月の末に、G20大阪サミットが開かれました。大阪市内を中心に、高速道路が通行止めになる、空港の警備が厳しくなる、などの情報が飛び交っていましたが、航空ファンとしてはそれ以上に気になったのが、各国政府の専用機たち。その専用機を、G20の前後に渡って私も追いかけていたのですが、そのまとめの記事を何回かに分けて書いておきたいと思います。

G20開催の2週間ほど前に、まずこんな機体が大阪国際空港に飛来しました。

この日を皮切りに、何度かに分けてC-17を使った機材輸送が行われました。トランプ大統領の専用車「Beast」や、今回のG20では出番のなかった専用ヘリ「マリーンワン(VH-3D)等を輸送してきたようです。当初C-5 ギャラクシーも来る、なんて言われていましたが、C-17のみで運用されたようです。
6月25日に飛来した2機は、大阪国際空港の運用時間を超えての離着陸になったため、マスコミなどで報道される騒ぎになった他、私にも周辺から「あの日の飛行機は何だったんですか?」と問い合わせがありました。

G20の2日前には、アメリカ空軍の第1空輸中隊のC-40輸送機(ボーイング737-700)が飛来。

こちらは29日まで伊丹に滞在していましたが、その後飛来した第201空輸中隊所属のC-40Cが前に駐機したので、この状態で撮影できたのは27日の午後早い時間までだったようです。
27日になって、201空輸部隊のC-40Cがムニューシン財務長官を乗せて到着。

第1空輸中隊がエアフォースワンと同じ塗装になっているのと違い、こちらはほぼビズジェットに近い塗装です。コールサインも「SAM」ではなく「BOXER」を使います。尾翼の星条旗がアメリカ政府関連の機体であることを物語っている他は、ほぼビズジェットですね。
この機体が飛来する前に土砂降りだった雨が、この機体が来る頃には弱まっており、背景のマンションやホテルなどが見えるレベルまで回復していました。
続いてやってきたのは、ポンペオ国務長官を乗せたC-32Aです。

こちらは「SAM」のコールサインを使う第1空輸中隊所属の機体で、エアフォースワンと同じ塗装になっています。この機体が着陸する前にはほぼ雨が上がっており、曇天ながらコントラストははっきりした1枚になりました。
そしてこの次は随行機としてエアフォースワンと一緒に飛んでいる同型のC-32Aのはずですが、こちらが来る前にエアフォースワンがやってきてしまいました。
エアフォースワンの前を飛んでいたIBEXエアラインのCRJ700は上空待機になったらしく、また多数の機体が上空待機を命ぜられていたようです。また、伊丹からの出発機もすべて待機になり、静まり返った伊丹空港に、エアフォースワンがやってきました。

2005年以来14年ぶりに伊丹への飛来になりました。
民間機を含め、この飛行機以外の動きをすべて止めての着陸は、一種神々しさを感じるものがありました。
ちなみに、随行のC-32Aはどうなったかと言うと、機体のトラブルでアンカレッジへ戻ってしまったそうで、結局翌日の午後になって飛来するというオチがつきました。

28日午後には、ムニューシン財務長官を乗せて、C-40Cが伊丹から出発しており、首脳会談らしいあわただしい飛行機の動きが結構見られました。
また、マリーンワン(VH-3D)は、今回は出番がなく、伊丹空港内の格納庫で期間中お昼寝していたようです。

さすがに平日飛来の多かったC-17を全部押さえられなかったのと、マリーンワンのテストフライトは無理でしたが、伊丹に飛来した米国関連の機体は、一通りは撮影することができたのかな、と思います。

G20狂騒曲第2番、第3番では関西国際空港分について、記録を残しておきたいと思っております。

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