伊丹空港で見られる飛行機の見分け方(その1/24.3.31現在)

伊丹空港は国内線のフライトのみが運航されていますが、一方で見られる機種が意外に多岐に渡っています。以前のブログで改訂版を作成してきましたが、今後はこちらで更新しながら公開していきます。

このシリーズには、伊丹空港をベースにしている報道や警察などの小型機、ヘリコプターは含みません。

(1)では大型ジェット機(座席数200席以上)、(2)では小型ジェット機(座席数200席以下)、(3)ではプロペラ機をご紹介いたします。


エアバスA350-900
就航:2019年
伊丹で見られる航空会社:JAL
大型ジェット機として、ボーイング777が運航停止になっている今、伊丹空港を発着する中で最も大きいのが、エアバスA350-900型機です。JALが2019年から導入し、伊丹へはなかなか就航させなかったのですが、ボーイング777の運航停止問題で、当初より投入時期が前倒しになり、2021年3月26日から伊丹~那覇線の機材がこちらに置き換わりました。

現在はJAL以外でも世界各国の航空会社が主力機として導入しています。JALは2024年1月からに、長胴型のA350-1000を国際線に投入しますが、-900は国内線のみで運航されています。

初期導入の3機にはA350を強調するロゴが入っています。1号機は赤、2号機は銀、こちらの3号機は緑と、3機それぞれで色が変えられています。

JALが加盟する国際航空連合のoneWorld塗装機も、2022年3月より就航しています。

見分けるポイント
大型の旅客機で、コックピット周りの縁取りと、翼の先が折れ曲がったようなウイングレットが特徴です。ウイングレットにはJALのシンボルカラーの赤色が入っています。



ボーイング777-200/-200ER
就航:1995年
伊丹で見られる航空会社:ANA
伊丹空港でよく見られる大型機。-200/200ERは外見ではほぼ見分けられませんが、-300型は胴体が長いので見分けは容易です。かつては世界中の航空会社で主力機として使われていましたが、コロナ禍でA350や787と言った新世代機と世代交代が進み、急激に見られる機会が減少していますが、1日1回~2回は飛来しているので、伊丹ではまだ日常で見られる飛行機です。
JALは短胴型のボーイング777をすでに全機退役させているので、ANAの機体のみが現在見られる機体です。羽田線を中心に運航されています。

ANAではスターウォーズのキャラクター「C-3PO」をデザインした機体も運航しています。「722」表記の便で飛来する可能性があります。

鬼滅の刃じぇっと・参として777-200ER×1機が運航されています。こちらの機体も、C-3PO塗装機と同じく「722」表記の便で飛来する可能性があります。

ボーイング777-300/-300ER
就航:1998年/2003年
伊丹で見られる航空会社:JAL/ANA
同じボーイング777ですが、-300/300ER型は胴体が長いので見分けは容易です。かつては世界で最も胴体の長い飛行機としても知られていました。-300はボーイング777の第一世代機、-300ERは第二世代機になり、第一世代機は、上記のボーイング777-200/200ERと共に退役が進んでいますが、-300ERは世界中の航空会社で未だに主力機として活躍を続けています。
ANAの-300、JALの-300ERが機材変更で時折飛来していますが、見る機会はかなり少ないです。A350よりも大きく、伊丹で見られる機体では最大です。

JALの-300ERは、普段は国際線で運航されていますが、時折羽田-伊丹の機材変更で投入されることがあります。

見分けるポイント
大型でコックピットの窓から天井までの距離が少し長く、乗降用ドアは主翼前に2枚、尾翼下部の「テイルコーン」と呼ばれる部分がマイナスドライバー状になっていると、この機種の可能性があります。



ボーイング787-8 Dreamliner
就航:2011年
伊丹で見られる航空会社:JAL、ANA
現在のボーイング社製大型機としては最新鋭の1種です。機体が炭素繊維を含む複合素材によって作られていることが特徴で、翼が撓ることによる空力特性の向上と、機体の軽量化とにより低燃費化が図られています。また、窓が大型化されたことと共に、電子カーテンが採用されていたり、LED照明が使用されるなど、新機軸がたくさん盛り込まれた機体になっています。

JALの機体は、羽田便で多数が運用されています。ANAは羽田、那覇、新千歳、福岡などを目的地にするフライトで、運航されています。座席数は国際線仕様の機体は200席弱、国内線仕様の機体は300席程度で、ボーイング777や767の後継機として導入が進みました。

JALの機体は19年10月から国内線仕様の機体が投入され、予定していた4機の導入が完了。現在は伊丹-羽田の主力機として、半数以上のフライトがこの機体で運航されています。全席テレビ付き、地上からWi-Fiが使用できるなど、新サービスも始まっています。

ANAでは「ANA Future Promise」プロジェクトとして、持続可能社会に配慮することを示した特別塗装、ANA Future Promise Jet/Propを3機登場させています。伊丹では「その3」で紹介したDHC-8と共に、こちらの787-8のANA Future Promise Jetを見ることができます。発着案内や予約サイトで「78M」表記の便に投入されることがあります。

ボーイング787-9 Dreamliner
就航:2014年
伊丹で見られる航空会社:ANA
787-8型の胴体を延長したタイプで、基本的な性能は-8型と同じですが、離着陸時に使用するタイヤ(ギア)の収納に新機軸が採用されていることが違います。
787-9型は、ANAは伊丹-羽田、伊丹-那覇、伊丹-新千歳で繁忙期を中心に運用されることがありますが、JALは国際線機材のため、最近は全くと言っていいほど飛来しなくなりました。各社ホームページの「発着案内」で、機材コードが「789」になっている便はこの機体での運航です。国内線仕様の機体は、座席数が400席近く、ほぼB777-200と同等の座席数を誇ります。現在、世界各国の航空会社に納入が進んでいる機種です。

こちらは一度だけ就航したスターウォーズ塗装のボーイング787-9。R2-D2がデザインされています。国際線仕様機のため、伊丹には2015年10月31日に一度飛来して以来、飛来実績がありません。

ボーイング787-10 Dreamliner
就航:2024年
伊丹で見られる航空会社:ANA
787-9の胴体をさらに延長した787シリーズ最長の長胴型の機体です。2023年秋に投入予定、とアナウンスされましたが、ボーイング787の生産の遅れなどから24年3月にずれこみ、伊丹には3月28日より就航が始まりました。
座席数429席と、ボーイング777-200よりも多いことが特徴です。写真は成田空港で撮影した国際線用機材ですが、外観は細かい部分を除いてほぼ同じです。

見分けるポイント
機首部分の形状がかなり特徴的になっています。エンジンの後部に、空気抵抗を改善するための切れ込みが入っており、尾翼下部のテイルコーンの部分は円錐形になっています。また、従来の機体よりも窓が大きく、着陸用の照明装置などはLEDになっているため、点滅の仕方がより現代的と言っていいかもしれません。



ボーイング767-300ER
就航:1987年
伊丹で見られる航空会社:JAL、ANA
1980年代にボーイングが新開発した機体で、「セミワイドボディ」と呼ばれる、少し細身の胴体が特徴のジェット機です。ボーイング777と比べると一回り小さく、乗客数は300人程度になっています。JAL、ANAの国内線の主力機として使用されているため、伊丹で見かける機会もかなり多いです。

JAL/ANA共に国際線で運航している機体には、ウイングレットの装備された機体も所属しています。普段は国際線が主な活躍の場ですが、国内線に応援に入ることがあり、両者共に時折伊丹でも見かけることがあります。

ANAのボーイング767には、世界中の航空会社が作る連合「スターアライアンス」のロゴの入った機体も飛んでいます。

JALでは東京ディズニーランド開園40周年記念の特別塗装機、JAL Colorful Dream Expressを767-300ERに塗装しました。運航情報へ前日の夕方以降に反映されますので、確認すれば飛来情報の確認は可能です。

見分けるポイント
コックピット部分の窓から機体後方にかけての幅がB777と比較すると狭いこと、機体後部の形状がB787と同じく円錐型になっていますが、こちらは塗装されていることが特徴的です。
B777と違い、乗降用ドアが前後2か所と、主翼上の非常口が2か所と言う構造、また大半の機体は主翼の先に何もついていないタイプなので、この4点で見分けることが可能です。

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“伊丹空港で見られる飛行機の見分け方(その1/24.3.31現在)” への4件の返信

  1. ピンバック: 伊丹空港で見られる飛行機の見分け方(その2/24.1.3現在) – HSJ Aviation

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