今回はS機長、G機長のご厚意により、コックピットを見学させてもらうことができました。B747クラシックのコックピット、というだけで十分すごいんですが、飛行中に入らせてもらえました。
アッパーデッキはエコノミークラスのシートが設置されています。現在はセキュリティエリアとクルーレストとして使用されているため、通常乗客の立ち入りは認められていませんが、今回は許可が得られたので、特徴的ならせん階段を上がってアッパーデッキへ。奥のコックピットエリアに入ると、G機長以下3名のコックピットクルーに出迎えていただきました。S機長はアッパーデッキで休憩時間中、とのこと。
結構な時間の見学が可能で、その後アッパーデッキの撮影も許可していただきましたが、やはりクラシックジャンボに特徴的な構造ですね。ちなみにSUD(-300/-400)ではアッパーデッキの窓際に物入れが設定されていましたが、-200Bでは設定がないようです。
Bコンパートメントから後ろは、3-4-3配置でエコノミークラスのシートが並びます。イラン航空の標準仕様ということで、ブルーのシートが並んでいますが、よく見るとレカロ社製で、ルフトハンザ時代のシートを、モケットだけ張り替えて使っているようです。
Cコンパートメント前方からは、ウィングショットも撮影可能。たまたまツアーのメンバーがここの最前列に座っていたので、ついでに写真を撮らせてもらいました。
Dコンパートメントのギャレーを通りかかると、白髪の男性クルーに声をかけられます。私たちが日本人だと分かると、「コンニチハ!オゲンキデスカ!」と日本語に切り替わりました。日本語で話してみると、会話が成立します(^^;)。Mさんと仰られるこちらのクルーの方、成田就航時代に勉強したにしては上手なので、いろいろ聞いてみると、大学に在学中に勉強したそうで、「成田にもう一度行きたい」と言っていました。新聞報道によると、新機材の導入後に、週1便で成田~テヘランを復活させる意向もイラン航空としてはあるようですね。ギャレーではクルーの皆さんがイランから持ってきた食品を食べてリラックス中。レーズンを頂きましたが、これが恐ろしく旨いんです。後で調べてみると、イランはドライフルーツの一大産地なんだそうです。
ちなみにMさんとはその後思わぬところで再会し、今までで一番記憶に残るフライトを体験させてもらったのですが、また機会を改めたいと思います。
さて、前回の記事のサンドウィッチを食べ終わる頃には、フライトも終盤を迎えます。マレーシアからアンダマン海上空、ベンガル湾上空、インド上空、パキスタン上空を経て、すでに機体はイラン領空に入っています。テヘラン・イマーム・ホメイニー国際空港まであと1時間ほどになりました。
回りに座っていたイラン人の乗客が、右手に山が見えることを教えてくれます。イラン最高峰のダマーヴァンド山で、標高は5761mあるそうです。先ほどのMさんが「富士山みたいな山だ」と教えてくれたのですが、確かに富士山っぽい形をしています。
この山が見えると、いよいよイマーム・ホメイニー国際空港に降下が始まります。クアラルンプールとテヘランの間には4時間半の時差がありますので、ここでテヘラン標準時に時計を合わせます。
16:25、シートベルトサイン点灯。通常1万フィートで点灯することが多いので、あと15分くらいでしょうか。
16:35、ギアダウンの感触が伝わってきます。
左手にタイ航空の旧塗装のA300が放置してあるエリアが見えると、イマーム・ホメイニー国際空港RW29Rに着陸。16:39、クアラルンプールから7時間41分のフライトでした。ちょうど日本からマレーシアに飛ぶのと同じ感覚、と言ったところのフライトでしょうかね。
到着後、ホマクラスの客室でクルーの皆さんと記念撮影。機体を後にし、イラン入国です。