前日の夜にテヘランに到着後、イラン航空のパイロットの皆さんとディナーを取り、深夜にホテルへ戻りました。そして翌朝4時半に起床、5時にロビー集合、今度は国内線空港でもあるメヘラバード空港のターミナル4へ向かいます。
2日目はテヘランからアフワーズを往復してイスファハンに向かう行程で、アフワーズへのフライトは、1964年に「夢のジェット機」と歌われたボーイング727に乗れる予定になっていました。初飛行が1963年の機体ですので、設計自体は50年以上前の機体です。現在イランでは3機のB727がイラン・アセマン航空で飛んでおり、いずれも元エールフランスの機体で、1980年に製造された36歳の機体、ということがわかっています。
尤も、この便も含め、イランの国内線は機材変更が多発しており、実際にチェックインカウンターで確認するか、バスが機体に到着するまで、確証は得られません。
ツアー企画者のNさんがカウンターで確認すると、「今日の便はB727で運航」とのことで、20年ぶりくらいに「夢のジェット機」に乗ることができるようです。セキュリティチェックを通過して出発ロビーへ。しばらくすると、アフワーズ行きEP830便のコールがかかるので、ゲートへと向かい、バスに乗り込みます。
バスに揺られること数分、イラン・アセマン航空のハンガー前のスポットには、見事なまでにエンジンを3発装備したボーイング727が搭乗待ちをしていました。1997年にユナイテッド航空のサンフランシスコ→バンクーバーで乗って以来、実に19年ぶりの搭乗となりました。
余談ですが、ボーイング727は結構乗ったことがある機体で、搭乗回数は一応2桁ありました。国内ではANAだけですが、上記のユナイテッド以外では、コンチネンタル・ミクロネシア航空の名古屋~サイパン~グアム、ロイヤルヨルダン航空のダマスカス~アンマン、アンマン~イスタンブールなど、意外に日系以外での搭乗履歴が残っていたりします。
搭乗機はEP-ASA、1980年3月にエールフランスへF-GCDAとしてデリバリーされ、1991年に系列のエールシャルテールに移籍。その後、1994年10月にイラン・アセマン航空に移籍し、現在に至ります。フランスにいたのと同じくらいイランの空を飛んでいる機体、ということになりそうです。
さて、搭乗して席に着く前に、コックピット見学だけリクエストしておくか、と思い立って聞いてみると、なぜかすぐに機長に聞いてくれて、出発前のコックピットにお邪魔することに。このサイズの機体にしてはかなり珍しくなった3人乗務のコックピットで、E機長以下3名での運航とのことでした。
さて、自席に向かいますが、やはり客室の雰囲気は一昔、二昔前の機体であることを実感します。ただ、ボーイング707に始まり、727を経て737に引き継がれているこの客室、あまり違和感がないのも事実です。機体後方でアサインされていたので、とりあえず席につき、のんびりと出発を待つことにします。2台目のバスが到着して乗客が乗ると、ようやく出発準備完了です。古い727にもかかわらず、ほぼ定刻での出発になるようです。