フィルム時代のレンズでの飛行機撮影

フィルム時代のレンズでの飛行機撮影

フルサイズ機と大口径レンズが使えるシチュエーションでは全然使うことはないのですが、空港で撮影する上で、時に「目の粗い金網を抜いて撮影」しないといけないことは多々あります。キヤノンのAPS-Cの場合はキットレンズが58mm口径なので、これを使えばほぼ問題ないのですが、フルサイズになると、こうした小口径のレンズがほとんどない、という問題があります。

結果的にフルサイズの場合、「EFレンズ」は使えても、「EF-Sレンズ」は使えませんので、そうなるとフィルム時代のレンズを発掘して使ってみるしかない、ということになります。

私自身はメインカメラがEOS 5D MarkIVなので、小口径のそこそこ解像するレンズを探していました。
今回、4本のレンズを試してみたので、その結果を書いてみたいと思います。

(1)EF 35-135mm F4-5.6 USM
口径58mm。オークションで3000円で入手。5D4本体のDLO非対応。

雨の日のテストになってしまったこのレンズ。ISO3200まで引き上げ、シャッタースピード1/125でF7.1という恐ろしい環境で、イチかバチかで撮影したこちらのショット。口径食が出ましたが、数コマ止まってました。
口径食が十分編集できるなら使えるレンズです。

(2) EF 28-105mm F3.5-4.5 USM II
口径58mm、オークションで未使用品を8000円で入手。DLO対応。

相当な解像感があり、ISO100、ISO200では十分。正直EF24-105mm F4L ISと比較すると無理がある部分もありますが、このレンズはある意味「フルサイズのキットレンズ代替」として十分使用可能だと思いました。

(3)EF 100-300mm F4.5-5.6 USM
口径58mm、オークションで4000円で入手、DLO対応

こちらも十分に解像感があり、ISO100、ISO200では十分。EF70-200 F4Lと、スカイランド原田くらいであれば十分同等で、このレンズも「フルサイズのキットレンズ代替」として十分使用可能だと思いました。

EF 70-200mm F4L IS USMとEF 100-300mm F4.5-5.6 USMを連続して出発して行ったANAのB737-800で比較。上がEF70-200、下がEF100-300での撮影ですが、遜色のない解像感を見せていました。

(4) EF 55-200mm F4.5-5.6 USM II
口径52mm、オークションで2000円ほどで入手、DLO対応

こちらは解像感がかなり悪く、このサイズまで縮小してしまえばあまり気になりませんが、等倍で比較すると全くと言っていいほど解像していませんでした。もともとがEOS Kissシリーズのキットレンズとして発売されたものだったんですが、プラスチック製のマウントと、レンズそのものの構造もあるのか、ピントよりも解像感の無さが目立ちました。

以上の結果から、1990年代の後半から2000年代初頭に発売されたEFレンズのうち、下馬評の良かった2本は、フルサイズにおけるキットレンズ的な使用方法で使えそうな感じでした。EF 35-135mmは、DLO対応していれば、余裕で使えるレンズの1本になりえただろうな、と言った感じです。
一方、EF 55-200mmは、残念ながら解像感がなく、デジタル時代の高画素機で使うと、その差がはっきり出てしまう感じでした。口径52mmですので、フェンス抜きレンズとしては使い勝手がよさそうなだけに、ちょっと残念でした。
今後はこれらのレンズを維持していくと共に、状態の良い玉を探すことが難しくなりそうなので、フルサイズ用のキットレンズ的なレンズを発売して欲しいな、と思う今日この頃です。

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