青春の747[579/22990]Boeing747-246B JA8161

青春の747[579/22990]Boeing747-246B JA8161

1990年代、と言うよりも、バブル景気まっただ中の頃は、JALもバブル景気の波に乗り、破綻とは程遠い所に居りました。おそらくJALが一番繁栄していた頃に、一番の花型だった路線が、成田~ニューヨーク(JFK)線だったのではないでしょうか。

当初、6000マイルを超える長距離路線と言うこともあり、パンナムがB747SPを就航させていち早く直行便化をしていましたが、JALはB747SPを導入せず、DC-10でアンカレジ経由の運航。1983年になって、プラット&ホイットニー社からリリースになったJT9D-7Rエンジンを装備した、超長距離便向けのB747-200Bを導入、念願の成田~ニューヨーク線の直行化をしています。
その際に、2機のB747-200Bを導入しているのですが、ファーストクラスとビジネスクラスが主体で、エコノミークラスは最後尾のEコンパートメントのみ、と言う極端な座席配置にした仕様でデリバリーを受けており、他の機体と区別するために、コックピット下に「Executive Express」のロゴを入れていました。

この2機のB747-200B、JA8161とJA8162がこの仕様で使用されていたのですが、1986年になって、1機(JA8169)が追加されています。1985年6月には、ファーストクラス44席、ビジネスクラス204席と言うコンフィグでフライトが運航された事例もあるようで、まさに「バブリーなコンフィグ」だったようです。通常はビジネスクラス128席、エコノミークラス114席だったようですが、国内線で500席を超える座席配置を採用していた機体からすると、やはり機内配置はバブリーだったと言えるのではないかと(^_^;)。

さて、このバブルの寵児とでも言うべきExecutive Expressの3機は、その後B747-400の数が増えてきたタイミングで、メンテナンスと塗装の変更を受け、先代の鶴丸塗装を纏い、ニューヨーク線の運用から外れ、B747-400の数が揃うまでは、長距離路線を主体の活躍を続けています。

イメージ 2
Japan Airlines Boeing747-246B JA8161 at NGO/RJNN (April 1993)

フライトサイクルの調整もあったので、成田~名古屋の接続便にもよく入っていました。私自身、1992年12月に、成田から名古屋まで、JL53便で元Executive ExpressのJA8169に乗せてもらい、ファーストクラスのシートに座れましたが、当時前の座席のポケットに手が届かないくらいのピッチのシートは衝撃でしたね。今でこそ、ビジネスクラスがコンパートメントのようになっていますが・・・(^_^;)。

晩年は、貨物機に改造され、JAL Cargoで活躍。JA8161は、2007年4月にカリッタエアにN700CKとして売却され、2012年まで現役で飛んでいたようです。1983年にデリバリーされてから29年、飛行機としては十分長生きだった機体だったと言えそうです。

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