旧エアアジア・ジャパンの6機のA320

旧エアアジア・ジャパンの6機のA320

※この記事は2013年に書いたものを加筆修正したものです。

旧エアアジア・ジャパンで活躍したA320×6機について、写真も含めて紹介してみようと思っております。あれ、確か旧エアアジア・ジャパンで飛んだのは5機のはず・・・と思っている方もいるかもしれませんが、間違いなく「6機」飛んでおりまして、すべての機体の写真を紹介させて頂こうと思っております。
皆様ご存じの通り、旧エアアジア・ジャパンは、2013年10月26日の運航を以て運航を終了しており、ANAの100%子会社として別会社のバニラエアが運航を引き継ぎ、最終的に2019年10月にピーチと統合されることになっています。バニラエアにブランド変更をするにあたって、エアアジアからの出資は引き上げられており、機材もすべて別の機体に入れ替えられています。一方で、JA01VAなど一部の機体はエアアジア仕様になっています。
まあ、ANAの考えている裏側とか、そんな話も見え隠れしてしまう部分なのですが、今日はその話は置いておきまして、機体についてのトピックです。

エアアジア・ジャパンとしての1号機、実はJA01AJではなかったことをご存じの方も多いのではないでしょうか。最初はこんな機体で乗員訓練を始めています。

AirAsia Japan Airbus A320-211 JA8384 at NRT/RJAA (26 May 2012)

今となってはもうシュール以外の何物でもなくなってしまった、エアアジア・ジャパンの記念すべき第1号機、JA8384です。ANAが同年2月に仙台で尻もち事故を起こしたA320を、エアアジア・ジャパンの訓練用機材として使わせた、と言う訳ですね。まあ、お客を乗せていないとは言え、ちょっと大丈夫かな、と思わなくもないのですが、ANAはB767に至っては、機体が変形した機体をラインに戻しちゃった会社なので、まあさもありなん、と言ったところでしょうか。

この機体、エアアジアの自社発注機が出そろうと退役し、2012年7月に抹消登録され、その後米国で解体されています。

エアアジア塗装の1号機としてデリバリーされて来たのはこちらでした。

AirAsia Japan Airbus A320-216 JA01AJ at NRT/RJAA (10 February 2013)

2012年6月にデリバリーされた製造番号5153の機体です。ちなみにJA8384は製造番号が155番で、1991年のデリバリーですから、この21年の間に、A320は5000機ほどが製造されたことになりますね(^_^;)。

1号機は通常のエアアジア塗装でデリバリーされたのですが、この後エアアジアが塗装を変えることになります。その塗装、当初は「日本向けスペマーか?」と言われていたのですが、マレーシアの本社側もその塗装でのデリバリーが始まったため、どうも新塗装らしい、と言うことで落ち着いたようです。
1号機は旧エアアジア・ジャパン解散後、 エアアジア・インドネシア のPK-AZJとして現在もエアアジアグループで使用されています。

AirAsia Japan Airbus A320-216 JA02AJ at CTS/RJCC (7 October 2012)

AirAsia Japan Airbus A320-216 JA02AJ at CTS/RJCC (7 October 2012)

この新塗装、ポートサイドとスターボードサイドでタイトルが違うと言う、航空ファン泣かせの塗装で、必死に両面撮影をしようと追いまわすことになりました。幸い、JA02AJはあちこちの空港で両面捕獲に成功したのですが、JA03AJから先は苦戦しまくりました。
こちらは2012年7月にデリバリーされた製造番号5200の機体です。退役後は
エアアジア・インドネシア に移籍し、PK-AZIとして現在も活躍を続けています。

AirAsia Japan Airbus A320-216 JA03AJ at NRT/RJAA (10 February 2013)

AirAsia Japan Airbus A320-216 JA03AJ at NRT/RJAA (20 August 2013)

1枚目のショット、そもそもゲジで撮影してるんだからポートサイドをその時に撮影していると思われそうなんですが、実際タキシーウェイ通過中のショットはメラメラになるので撮影しておらず(このショットもかなりメラメラでしたが)、他に手持ちは曇りの日のエアボーンショットと、晴れている日の腹気味の離陸ショット、そしてこのショットの3枚だけ。
スポッターらしく地上を転がっているショットを掲載しますが、どれも満足のいくショットではなく、遠征ベースでJAナンバーを追いかける厳しさを実感します。
2012年10月デリバリーの、製造番号5325の機体で、1号機から3号機のデリバリーの間でも、150機以上のA320が世界中の航空会社にデリバリーされて行っていることが分かりますね。この機体もエアアジア・インドネシアに移籍し、PK-AZHとして現在も活躍しています。

就航期間中、一番捕獲に苦戦したのがJA04AJでした。
とにかく成田に来ない!そして、セントレア発着によく入っているので、ゴールデンウィークの仁川~セントレア便に入れば撮影しよう、と思っていたところ、このタイミングでJA01AJが名古屋に入っていると言う・・・
そして、成田に遠征中、「今度こそ撮影できるはず」とB滑走路のポイントで待ちかまえていたところ、B滑走路で中国南方航空のA330が動けなくなるトラブルが発生し、急遽A滑走路への着陸に。エアアジア・ジャパンはB滑走路からの出発が多いのですが、この日はRW34だったので、ポートサイドしか撮影できません。結局、A滑走路、RW34Lへのアプローチショットが1枚撮影できただけになってしまいました。

AirAsia Japan Airbus A320-216(WL) JA04AJ at NRT/RJAA (29 September 2013)

まさかの消化不良ショットになってしまいましたが、基本的にこの趣味は一期一会、縁がない機体だった、ということになります。
この機体、2013年3月にエアアジア・ジャパンにデリバリーされた、製造番号5547の機体ですが、同社向けの初のシャークレット機、そしてデリバリーフライトで、新規就航先となるセントレアに飛来したことも記憶に新しいところです。この機体は本家のエアアジアに9M-AQXとして移籍し、現在も活躍しています。

そして2013年6月末にデリバリーされ、2013年8月一杯でラインアウトした5号機、JA05AJです。

AirAsia Japan Airbus A320-216(WL) JA05AJ at NRT/RJAA (14 August 2013)

AirAsia Japan Airbus A320-216(WL) JA05AJ at NRT/RJAA (20 August 2013)

この機体、事故などで抹消された物を除けば、JAナンバーとして登録された民間のジェット旅客機の中で、最も短い活躍になったうちの1機ではないかと思っております。
もちろんそんな短い活躍の機体ですので、撮影するのも苦戦することになるのですが、たまたま撮影に都合の良い時間に入ってくれるタイミングが一致しまして、離陸ショットを残すことができました。
ポートサイドについては、証拠写真グレードで残すのが精いっぱいでした。この機体も、エアアジア・インドネシアに移籍し、PK-AZGとして現在も活躍しています。

これでJA8384と、JA01-05AJの6機を通しで紹介させて頂きましたが、その後エアアジアは「新生エアアジア・ジャパン」として、2017年10月から名古屋を拠点に運航を再開しています。しかし、現在までに受領した機体はわずかに3機と、この頃と比較するとずいぶん寂しい陣容になってしまっています。

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