エアバンドラジオ聞かないの?

先日、とある空港で撮影していた時のこと。ちょっとしたイベントと化していたので、かなりの数のマニアが集まっていました。大半の方が一眼レフを持ってきているので、少なくとも「スマホで記念撮影」的な写真を撮る、という訳ではないことは確かだと思います。

ところが、以前と明らかに違うことがありました。それが今日のタイトルのお話しです。

私の周囲では、エアバンドラジオとFlight Radar24(FR24)を皆さんだいたい併用して撮影しています。なぜかと言うと、FR24で分かることは限りがあり、基本的に管制官や地上とのやりとりは航空無線が使われているからです。
例えば出発許可は、最近データリンクと呼ばれる通信のみで配信されているケースもありますが、基本は無線で目的地の空港や使う滑走路などのやりとりがされているので、それを聞いておけば、だいたいの飛行機の動きが分かります。また、J-Airのエンブラエルなど、FR24には反映されない機体があったりしますし、意外にエアバンドラジオは、私が趣味を始めて30年以上経って、これだけスマホ向けアプリが主流になり、無線がデジタル化されても、航空無線が、国際標準としてアナログ通信をしていることもあって、まだなくならないツールだったりします。
私自身も、カバンの中に必ずエアバンドラジオは入れてありますし、車にはいざという時に忘れてもいいように予備のエアバンドラジオ本体と、長いアンテナを装着できる器具を積んでいます。空港では、その時の応じて適切な周波数を聞いて情報を得ています。

ところがこのとある空港、見ていると半数以上の人がエアバンドラジオを聞いていません。直接の面識はないものの、よく関西各地の空港でお見掛けする方が何人かいらっしゃったのですが、この方々は昔からされているので、私と同じ習慣、つまりエアバンドラジオをイヤホンで聞いています。一方で、近くにいたベテラン風の年配の男性は、私と同年代くらいの女性と一生懸命お話しになっていて、雑誌に投稿しているだの、飛行機の登録番号やら形式は投稿に必須だの、いろいろと言っているようですが、一方でエアバンドラジオは聞かれていないようでした。

そして出発予定時刻の1時間ほど前になって、急にその飛行機が動き出しました。エアバンドラジオを聞いていた人は分かっていた話ですが、駐機位置を変更するトーイングの許可を取っていまして、確実に目の前を通っていくことは明確です。ところが、「出発か!?」と周囲に居た方は、このベテラン風の男性も含め騒然としていました。

そして、出発する時も、エアバンドラジオを聞いていればどちら側にプッシュバックされて、どちら側の滑走路を使うか、ということは分かるはずなのですが、このベテラン風の男性を含め、エアバンドラジオを持たず、結構右往左往されている方が多いように見受けられました。

エアバンドラジオ自体は少し値が張りますが、最近は中国メーカーの数千円で購入できるものも売られています。この趣味を楽しみたいのであれば、1台は持っておきたいものです。
そして、エアバンドラジオを聞く時は、必ずイヤホンを。電波法違反に問われる可能性や、周辺に居る飛行機に興味がない方々にはただの騒音でしかありませんので。

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