Iranian Skies 2016(7日目-1 マハーン航空でマシュハドへ)

旅も最終日になってしまいました。この日マシュハドを往復すると、この旅でのイラン国内線搭乗は終了です。最後のフライトは、B727、AN-74に続く大イベントと言っても良い、「A300新旧乗り比べ(機材変更がなければ)」です。往路はマハンエアのA300-600、復路はイラン航空のA300-B2/B4で、いずれも元JASの機体が所属していることでも有名ですね。

マシュハド行きマハンエア1031便は早朝6時20分出発、と言うことで、またも朝早くからターミナル4へと向かいます。チェックインを済ませ、セキュリティチェックを通過。ボーディングゲート前で出発を待ち、呼ばれたらバスに乗って機体に向かう、と言うところはこれまでと全く同じです。
マシュハドはイラン第2の都市と言うことで、各社大型機での運航が多い路線でもあります。かつてはマハンエアはこの路線にB747-300を投入していたのですが、エンジン脱落事故の後、B747の運用は停止しており、今日も時刻表上はA310、ここ数日の実績を見るとA300-600での運航になるようです。できれば元JA016DだったEP-MMOに乗りたいところですが、バスはEP-MNTの登録番号のA300-600の前で停車。この機体、かつてルフトハンザでD-AIARとして飛んでいた機体で、1990年2月にデリバリー。2008年に退役後、キルギスタンのトンネル会社を経てマハンエアへ。マハンエアのエアバスのワイドボディ機は、大半が欧州の航空会社の中古機ですね。革張りのシートになっており、おそらくルフトハンザ時代のシートがそのまま使われているようでした。今回は2機目の元ルフトハンザ機に搭乗することになりました。

6時23分にドアクローズ。ところが連日の早朝強行軍で疲れていたのか、普段不眠気味かつ機内であまり眠らない私ですら、激しい眠気に襲われ、気がついたら飛行機が動き出していました。離陸前のベルト着用確認のチャイムで目が覚め、6時36分、RW29Lからエアボーン。6時41分、ベルトサイン消灯。

今回は東に向かうフライト、と言うことで、機窓左手にはアルボルズ山脈が見えています。ちょうど往路のフライトや、ポウヤエアのAn-74で見たダマーヴァンド山なども機窓から見える、と言うことになりますね。

しばらくすると機内サービスが始まります。朝のフライトは押しなべてパンと牛乳、と言う組み合わせが多いようで、このフライトでもパンと牛乳がサービスされました。機内サービスが一段落して、客室後方から機内を撮影すると、客室乗務員が飛んできて、撮影禁止だと言います。イラン航空の機内で撮影OKで、民間航空会社のマハンエアで撮影禁止と言うのもなんだかよく分からない話ですが、そのまま立ち去ろうとすると、データを消せ、と言い出しました。まあそんなもんか、と思ってデータを消し、席に戻ってしばらくすると、チーフパーサーが私のところにやってきて、なぜ機内の写真を撮ったのか、と詰め寄ってきました。

機内が撮影禁止と知らなかったことを謝り、私たちが日本からイランの飛行機に乗りに来た、と言う話を始めると、態度豹変。コックピット見学を含め、すべてアレンジしてくれる、と言う話に変わってしまいました。この辺り、どこまでダメでどこまでOKなのかはっきりしないのですが、マハンエアの場合は少しきな臭い事情も抱えている、と言う記事も読んだことがありますし、もしかするとそのあたりが影響していること、そして私たちが航空ファンであり、特に問題を起こさない、と言う判断になったことがあるかとは思います。ただ、正直前日のカスピアン航空と比べると、最初の態度が高圧的であったことは否定できないかな、とも思いました。
ちなみに、海外のサイトにマハンエアの機内写真は掲載されているため、実際は撮影しても問題ない、と言うことかもしれません。撮影した機内を写したSDカードは、そのまま日本に持ち帰り、データ復旧操作をして元にもどしてしまいました。「削除しろ」は意味がないことを知っていれば、SDカード没収しかないんですけどね(^^;)。せっかくなので貼っておきます。

ばたばたしているうちにベルトサインが点灯しており、もう降下に入っています。7時43分、ギアダウン。7時45分、RW31Rに着陸、7時52分、スポットイン。
到着後、約束通りチーフパーサーAさんがコックピットに案内してくれました。すでにキャプテンは席を立っており、コパイさん一人が座っているだけでしたが、実はA300-600のコックピットに入るのはこれが初めて。フライトそのものは少し不愉快でしたが、最後は笑顔で機を後にしたのでした。

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