オールドレンズを使ってみる

オールドレンズを使ってみる

私のカメラ遍歴を話すと長くなりますが、最初にキヤノン(FDマウント)を使い、ニコンに移り、再びキヤノンに戻った後は、ずっとキヤノンEOSユーザーです。尤も、ニコン時代のボディとレンズはほぼそのまま持っていますし、中古屋のジャンクコーナーから救い出したカメラやレンズもいくつも生きているので、現状キヤノンFD、ニコン(マニュアル)、それにキヤノンEOSはほぼ全マウント(フィルムEF、デジタルEF/EF-S/EF-M/RF)と持っています。

最近はデジタルカメラにフィルム時代の古いレンズをつけて撮影する、ということが某SNSあたりで流行っているようで、私も手持ちのアダプターでニコンやキヤノンFDのレンズをミラーレス機につけて撮影する、なんてことをやっていました。
そして先日、ふと思い立ってM42マウントのアダプターを購入。そして昔のソ連や東独のレンズの中に、M42マウントの癖のある面白いレンズが多いことが分かり、何本か買って遊んでみることにしました。この手のレンズの良いところは、現行のカメラに基本的には使いづらいので、価格が安いこと。そしてソ連や東独の品質が「悪い」と思われていることに尽きます。
今回購入したレンズ、こんな感じです。

(1)Pentacon 30mm F3.5(東ドイツ製)
東ドイツのペンタコン人民公社製の広角レンズです。30mmという画角は、あまり現代のレンズではなじみがないのですが、フルサイズはともかくAPS-Cではほぼ標準レンズになります。東独のレンズは海外から購入するよりも、国内で買う方が安いようです。1本7-8000円くらい。一番最初に届いたこともあって、EOS Rにつけて使ってみました。こんな感じで写ります。今のレンズよりも少し柔らかい描写になるでしょうか。

(2)Helios 44-2 58mm F2 (ソ連製)
ソ連製のカメラ、ZENIT向けの標準レンズとして大量生産されたレンズです。それゆえにかなり安価で手に入り、状態の良いものが海外から購入するなら50ドルも出せば手に入りますし、国内で流通しているものも6-7000円くらいで状態の良いものが手に入ります。こちらはフルサイズで使えば標準よりやや望遠気味のレンズ、APS-Cで使えば中望遠レンズとして使うことができます。
このレンズの特徴は「ぐるぐるボケ」と言われる特有のボケにあります。なかなかこのボケを出すのは難しく、F値開放でテストしたところこんな感じのボケが出てきました。

(3)Industar-61 L/Z 50mm F2.8 (ソ連製)
こちらもソ連のレンズで、1970年代から最近まで製造されていたレンズです。国内では後述の事情により高騰し、1本1万円以上します。今回購入した4本のレンズでは最高値のレンズになります。海外から購入すれば1本送料込みで80ドルくらい。私はエストニアの業者から購入しました。画角はHeliosとほぼ同じです。
このレンズの特徴は、絞りが星形になるので、「星形のボケ」が出ることに意味があるのですが、これが某SNSで取り上げられて、ソ連のソの字すら知らない若い方を中心に人気が出て、国内価格が高騰。酷いと2万円近い値段が付く自体になっています。
この星形ボケ、一番わかりやすいのはイルミネーションの撮影とのこと。ということでまだこちらは何となく後ろの光源が星形になったかな、というレベルまでしか試せていません。

(4) Industar-50-2 50mm F3.5 (ソ連製)
これもソ連製ですが、それこそマウントキャップ?と思えるくらいの小さなレンズです。「パンケーキ」と呼ばれるレンズですが、M42マウントでないカメラにつけると、ほぼボディキャップのような状態になってしまいます。口径が35.5mmと小さく、フィルタもマルミ光機から2種類出ているだけ、キャップは37mmのかぶせ式の物を使用しました。こんなおもちゃのような見た目でも、普通に撮影はできます。

ということでこの4本、EOS R6を使えば、手振れ補正ありで使用できることにもなりますので、いろいろと試してみようと思っております。

1 Comment

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です