ジェットストリーム

ジェットストリーム

TOKYO FM系で午前0時から放送されている「ジェットストリーム」というラジオ番組がある。私は中学生の頃に聞き出したのだが、当時から提供は日本航空のみで、一時は複数社提供になったがこの春から再び日本航空の単独スポンサーになっている。番組の時間帯もあるのだが、深夜の夜間飛行と、遠い異国をイメージさせた番組構成になっている。

この番組を聞き始めた頃、海外に行ったことがなかった訳ではないのだが、ヨーロッパやアメリカを紹介するナレーションを聞き、憧れに思いをはせていた。パックツアーで40万、50万という金額を聞き、とんでもない金額がかかるものだ、とも思ってもいた。
海外旅行の値段が下がり始めたのはその後のことで、私が初めてヨーロッパに行った1990年代の前半は、冬季のパックツアーが20万円台前半、現代であれば10万円を切ったツアーすら出てきており、時代の変化を感じる。

高校生の頃が最後で、その後定期的にジェットストリームを聞くことはなくなったが、1995年に初代のナレーションを務めていた城達也氏が亡くなられたと聞き、あのナレーションがもう聞けないことにさみしさを覚えた。その後、番組のスタイルが何度か変わり、現在の大沢たかお氏のナレーションは5代目と聞く。
一方で、一時は機内のオーディオからも消えていたジェットストリームが、最近は復活しており、機内向けにナレーションも含め編集されたバージョンが流されている。最近は機内Wi-Fiなど、乗っている間の時間つぶしのツールはなんでもある時代なのだが、私はWi-Fiでスマホをネットにつなぎ、一方でオーディオはジェットストリーム、月に何度も乗って聞き飽きている時はクラシックのチャンネルと決めている。

出張帰りの夜のフライト、薄暗い機内でこの番組を聞くと、1日の仕事を終えた疲れが弛緩し、最近はあまり行けていない欧米への旅行へと思いを馳せる時間にもなる。放送開始から50年を超え、ますますこの番組の魅力にとりつかれている。

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