いろいろな人から「〇〇に行ってみたら良かった」という話を聞いて、ずっと食わず嫌いだった場所が2か所ある。1つはニューヨーク、もう1つはハワイ。海外旅行経験は人並み以上と自負できるのだが、一方でこの2つの土地に行くことになったのは、初めての海外旅行に出てから実に30年以上後のことになる。
ニューヨークは「世界中の人が憧れる街」だと言う。行ってみるまではその魅力はまったく分からなかった。4年前、カリブ海のビーチリゾートに向かう際に、往復の飛行機の乗り換えがニューヨークであった。帰りに4日ほどニューヨークで過ごすことになったのだが、そのわずかな滞在で、この世界の人を魅了する街に、私もすっかり魅了された。大きな街だがエリアは狭く、そこに楽しみがギュッと凝縮されている、とでもいうべきか。アメリカは食べるものがおいしくない、と言われるが、ニューヨークであれば、やはり世界中から人が集まっていることもあり、食事には事欠かなかった。結果、ニューヨークについては、何度も行ってみたいと思わせるものが残って帰国することになった。
ハワイはアメリカや日本からのリゾートとして人気が高い。どこでも日本語が通じる、リゾート、ということで、こちらも行くまでまったく魅力はわからなかったし、行くつもりもあまりなかった。ところが昨年(2017年)、LCCの雄、エアアジアXが田尻町営飛行場、じゃなかった関西国際空港からの直行便を就航させたときのキャンペーンチケットで、往復3万円で航空券を購入。初めてハワイに行くことになった。
実際に行ってみて、「どこでも日本語が通じる」というのは嘘だと思った。もちろん観光客が多数行くようなところは日本語が通じるが、結構英語を使わないといけないし、私自身も片言の日本語を話してもらうより英語で話してもらったほうが楽である。
そして、オアフ島を車でうろうろして、ハワイアン航空の離島路線に乗り、ハワイの「空気」を感じた。南国のリゾート地特有の雰囲気と、一方で自由の国アメリカの雰囲気。ハワイの持つ空気感は、何度も行く機会を作りたくなる場所であった。
さて、いずれの場所にも共通する困ったことが一つだけある。ニューヨークもハワイも、ありえないくらい物価が高い、ということ。