2日目は宿で朝食を済ませます。最近はこの手の温泉のホテルでも、バイキングの朝食のスタイルが増え、パンやスクランブルエッグ、ソーセージと言った洋朝食のメニューもあるようになりました。もっとも、昔の旅館スタイルの和定食も捨てがたいのですが。
さて、朝食を済ませてホテル併設の気仙沼お魚市場で買い物。メカジキとマグロなどを自宅用に購入し、レンタカーで夕方までに花巻空港に戻らないといけません。今回、息子の楽しめるところはきちんと入れるつもりで計画を立てていたのですが、どうしても私が行っておきたかった場所に寄ることにしました。
気仙沼向洋高校の校舎をそのまま使った気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館です。2011年の東日本大震災の時の大津波の被害をそのまま伝えるために、気仙沼市が整備した施設です。周辺はともかく、この伝承館の周辺については、当時の状態をほぼそのまま残してあり、校舎内も津波の直後のままになっています。三陸沿岸の街には、東日本大震災の遺構が多数残されていますが、なかなか訪問することができず、ようやく訪問することができた、と言う訳です。
我が家も当時両親が仙台に住んでおり、当時のことは本当によく思い出すのですが、この場に立つことで、改めて当時の被害の甚大さを思い知らされることになります。テレビを含めた映像で、その様子を見ることはよくありますが、やはりその場における「空気感」と言うものは、映像からは分かりません。そういう意味で、この伝承館に来て、その場の空気を感じることで、この地震による津波の被害がどういうものであったのか、映像では伝わらない何かを感じられたと思います。
気仙沼市東日本大震災遺構・伝承館 https://www.kesennuma-memorial.jp/
さて、ここからは息子のための時間です。いろいろ調べてみると一関市に「岩手サファリパーク」と言うサファリパークがあるようです。なかなかサファリパークは関西に住んでいると行く機会がないので、行ってみることにします。気仙沼から車を走らせること1時間ほどで到着です。
岩手サファリパークは、パーク内はサファリバスでのみ入ることができるそうですので、バスに乗り換えです。このバス、おそらくどこかで路線バスで走っていた車両を塗り替えて使っているようで、座席は一昔前の路線バスそのもの。昔ながらの窓の開くバスですが、調べてみると東北各地で使われた1980年代製造の古いバスで、動物へのエサやりなどがあるので、窓が開かないとダメなんでしょうね。
猛獣のエリアは窓開け禁止、草食動物のエリアは餌やり可能とのこと。ライオンやトラのエリアは窓越しの観察になり、その後キリンのエリアではキリンが飼育小屋から出てこずに、運転手さんが何度かトライするもののタイムアウト。結局、バスがそのエリアを出た後に飼育小屋から出てきたようで、運転手さんが嘆いていました。ラマのエリアで息子は餌やりチャレンジ。おっかなびっくり餌を与えていましたが、この頃からだんだん動物に興味が出てきたようで、その後何度も動物園に連れていくことになります。
バスでのサファリが終わると、あとはエリア内を自由散策。ゾウに乗れるコーナーもあったりしましたが、息子はウサギのエリアでウサギの餌やりに夢中になっており、他の動物のゾーンは結局覗いただけになってしまいました。食事は混雑するレストランを避け、気仙沼で買ってきたアワビ飯とイチゴを食べて終了。サファリ周辺は飲食するところもなく、レストランだけになってしまうのがマイナスポイントでしょうか。
岩手サファリパーク https://www.iwate-safari.jp/
サファリを出発し、一関まで戻って高速を使って花巻へ。花巻空港から再びJ-Air便に乗り、伊丹へと戻ります。帰りはラグビーワールドカップの特別塗装機に当たりましたが、残念ながら内装は他の機体と同じ、とのこと。17時前に花巻を離陸し、1時間20分ほどで伊丹へと到着。1泊2日のあわただしい東北旅行が終わりました。