古い電車の話のそのまた続き

古い電車の話のそのまた続き

そして名鉄のモ510の話を書いたところで、ふともっと古い車両が関西で生き残っていることを思い出した。2009年だからもう10年前になるが、私の旧知の友人が病のためにこの世を去った。闘病中に「回復したら阪堺電車のモ161を借り切って宴会をしよう」という話をしていたのだが、叶わぬまま旅立ってしまった。

翌2010年、その彼の追悼のために有志が集まり、阪堺電車でモ161を借り切ったのであった。この時に乗ったのがこの車両。モ172、昭和5年製造(阪堺線入線は6年)なので、この時ですでに車齢80歳。モ510もびっくりである。2010年当時は結構な数がまだ走っていたのだが、その後廃車が進行し、現在は4両が残るのみになっている。私が乗ったモ172も廃車になり、現在は大阪市内の保育園で余生を送っているそうだ。

現役で残っている車両のうち、一番古い車両はモ162で、昭和3年(1928年)製造の御年91歳。動態保存されている車両を除けば日本で最も古い電車だそうで、初詣輸送などの時には、残った4両がすべて動員されることもあるらしい。
阪堺電車がいつまでモ161を運用してくれるかわからないが、やはり100歳まで頑張って欲しいと思うのは私だけではあるまい。

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