私自身ドイツは好きな国で、1991年に初めて訪問してから、すでに10回は行っている。正直、ドイツについては飛行機趣味よりも旅行趣味がメインになり、旧共産圏の遺構が関係すると、そこに必ずと言っていいほど行くことになる。
2011年の訪問で、タイトルのホテルに泊まることができた。
旧東ベルリン側に、アパートを改造したホテルがある、と聞いたのは、2008年頃だっただろうか。部屋が広いが、一方で共産圏時代の殺風景な部屋が特徴的、と言われて、泊まってみたくなった。旧東ドイツの生活の一片については、映画「グッバイ!レーニン」で描かれているが、そこに出てくるアパートと同じような部屋に宿泊できる、ということになる訳だ。
ただ、私の場合はタイミングの悪いことに、新婚旅行でベルリンに行く、という禁忌をしてしまった。嫁は共産主義の遺構にはあまり興味はなく、ホテルは1泊だけだったのだが、かなり評判が悪かった。尤も、印象は強かったらしく、後日ベルリンの東ドイツ風のホテル、ということでニュースが出てきたときに、「あの時のホテルってこれだっけ?」と聞かれた(違うホテルだったが)。
宿泊したホテルは、その後改装されてしまい、現在は普通のホテルの内装になってしまったらしい。ベルリンの壁が崩壊して今年(2019年)で30年、ドイツが統一して29年である。そういう意味では、2011年にこんなスタイルのホテルに宿泊できた、ということが奇跡的だったのかもしれない。