ビオトープを始めてみる

昆虫大好きな息子、どうも昆虫だけでなく動物や自然が好きなようで、着々と自然科学に興味を持つようになってきているようです。昨年のコロナ禍の初期に、あまりに連れて行く場所がなくて、営業していたペットショップに何度か連れて行くうちに、犬や猫、魚と言ったペットに興味を示すようにもなってきました。
さすがに犬や猫は面倒みきれないので、現実的には魚、ということになります。私自身、中学生くらいまでは魚の飼育をしていたので、それなりに知識もあります。ただ、自宅内に水槽を置く形ではあまり考えておらず、どちらかと言えば池のような物で、自然に魚を放つようなイメージでの飼育を考えていました。個人的には東南アジアの街角にあるような、睡蓮が入った鉢の中にグッピー、という物を想定していましたが、日本の屋外でグッピーはさすがに越冬できないので、ここは金魚かメダカに置き換えることにしました。

昨年秋にとりあえず始めてみよう、ということで、義理の両親が息子の誕生日に、と買ってくれた睡蓮鉢に赤玉土を敷き、ホテイアオイを浮かせて水を作り、ペットショップで餌用の和金を10匹とメダカを10匹、ドジョウ1匹を入れてスタート。ところがドジョウはすぐに睡蓮鉢から飛び出して死んでしまい、その後金魚も飛び出したり、自然死したりして数を減らしていきました。冬が終わった時点では2匹が生き残っただけになりました。冬シーズン中に3匹の大きめの和金を追加してみましたが、こちらも1匹が飛び出して死亡。さらに春になって2匹を追加し、金魚は合計6匹になりました。
一方のメダカは1匹自然死、1匹飛び出して死んでしまい、8匹が残っている状態になりました。こちらも春先に5匹追加し、13匹にしました。

3月になって、業者から睡蓮の苗を2株と、一緒にウォータークローバー(ムチカ)も購入。その後ウィローモス、ナガバオモダカと導入し、生体も嫁の会社の人のアドバイスに従って、ミナミヌマエビを導入。ここまでやったところで、睡蓮が想像以上に大きく、2株を一緒に定植できないことや、金魚とエビの相性が悪いことなどもあり、結局プラスチック製のメダカ飼育用の鉢を購入。これに砂利を敷き、睡蓮の株のうち、大きい方をこちらに置くことにします。こちらに金魚6匹は移動してもらうことにしました。
これで義理の両親が買ってくれた陶器の睡蓮鉢にはメダカ、エビに睡蓮、ムチカ、ナガバオモダカ1株とウィローモス、ホテイアオイが入り、プラスチックの睡蓮鉢には金魚と睡蓮1株とホテイアオイが入る形になりました。

金魚は水を汚す魚、ということで、金魚の入った睡蓮鉢は一度水替えをし、タニシと石巻貝を入れて水質改善作戦開始。メダカの睡蓮鉢にもタニシを入れてみます。すると、金魚の睡蓮鉢は薄く濁ったままではありますが、それなりに水質が浄化、メダカの睡蓮鉢は非常にきれいな状態になり、水替えの必要性を感じないレベルになりました。

3月下旬からはメダカが産卵するようになり、ホテイアオイの根やウィローモスの表面、ムチカにくっついたアオミドロの中など、あちこちに毎日10個ずつくらい産卵した形跡があります。これをマメに回収し、別に用意したプラスチック容器へ。エビも卵がついている個体がいるので、これを分離する必要が出てきます。100円均一で5リットルくらいの容器を購入し、孵化したメダカを入れるための水槽や、卵がついているように見えるミナミヌマエビの隔離水槽を調整、運用開始。あとはメダカの卵の孵化と、エビが無事に生まれてくれるかどうか、と言ったところや、夏に向けての対策、睡蓮の花を咲かせる方法など、正直息子よりも親父が楽しんでしまっている状態になったのでした。