ビオトープその後

先日、睡蓮鉢を2つ使ったビオトープを立ち上げた話を書きました。あれから3週間ほど経過したので、少しアップデート記事でも書いてみようと思います。

まず陶器の睡蓮鉢。こちらは底砂を赤玉土にして、睡蓮1株とウォータークローバー1株、ナガバオモダカ1株、ホテイアオイ2株、メダカ13匹にミナミヌマエビとタニシで維持している、というお話を前回書きました。
ウォータークローバーの展開が著しく、さらに睡蓮も負けじと展開してきたので、だんだんホテイアオイの場所がなくなってきてしまいました。メダカの産卵時期とかぶっていて、メダカの産卵床がなくなってしまう危険性はあったのですが、ホテイアオイ1株を外さないと無理になってしまいました。結局この鉢の中は、日が当たる場所が鉢の半分以下という、ミナミヌマエビの隠れ家には最適、メダカには少し暗いビオトープになってしまいました。
ただ、この睡蓮鉢、一番水質が安定しているのか、3月上旬に水替えしてから水がほとんど汚れません。そのまま冬まで維持させたいものです。

次に金魚を入れたプラスチックの睡蓮鉢。当初砂利を底砂にしていたのですが、水質が著しく悪化したので、金魚が浮いてきて口をパクパクさせる状態に。一度水替えをしてみましたが、まったく効果がありません。そのうち水質悪化が原因で、大き目の金魚2匹が突然死亡してしまいました。その後、死んだふりをする金魚も、ついに本当に死亡。さすがにこれはまずい、と言うことで、砂利をやめて、メダカの睡蓮鉢と同じ赤玉土に変更。一度きれいに洗って水替えをして、バクテリアの定着などをしたところ、ほとんど水が汚れなくなりました。現状、3匹の金魚と睡蓮1株、ホテイアオイ1株で運用していますが、この状態で水質がほぼ悪化せずに2週間ほど維持できているので、このまま様子見中です。

前回の記事の時に導入したナガバオモダカは、赤玉土の鉢にうまく定着したようで、新芽が出てくるようになりました。メダカの睡蓮鉢と、稚魚養育用のたらいで現在様子を見ています。

そしてメダカの産卵が本格的に始まり、4月中旬の時点で、メダカの卵が数百個回収できるまでになっていました。3月下旬から毎日10個、20個と言った単位で回収できていたので、そのうち稚魚が孵化するんじゃないか、と思っていたところ、4月11日に4匹。その後の10日間で稚魚は50匹を超えるレベルに到達。一つの水槽に集約しているので、どれくらいが生存しているのか謎ですが、先日底に沈んだウィローモスと発生したアオミドロを洗浄して中を確認すると、何匹か死んでしまっているのを発見しました。ただ、ざっと毎日数を数えている限り、今のところ80%くらいは少なくとも生存しているようです。
最初に生まれた個体はかなり大きく成長してきているので、そろそろ養育用のたらいでボウフラ退治をしている親3匹を睡蓮鉢に戻し、稚魚をそちらに移そうかな、と思っています。

ビオトープを始めてみる

昆虫大好きな息子、どうも昆虫だけでなく動物や自然が好きなようで、着々と自然科学に興味を持つようになってきているようです。昨年のコロナ禍の初期に、あまりに連れて行く場所がなくて、営業していたペットショップに何度か連れて行くうちに、犬や猫、魚と言ったペットに興味を示すようにもなってきました。
さすがに犬や猫は面倒みきれないので、現実的には魚、ということになります。私自身、中学生くらいまでは魚の飼育をしていたので、それなりに知識もあります。ただ、自宅内に水槽を置く形ではあまり考えておらず、どちらかと言えば池のような物で、自然に魚を放つようなイメージでの飼育を考えていました。個人的には東南アジアの街角にあるような、睡蓮が入った鉢の中にグッピー、という物を想定していましたが、日本の屋外でグッピーはさすがに越冬できないので、ここは金魚かメダカに置き換えることにしました。

昨年秋にとりあえず始めてみよう、ということで、義理の両親が息子の誕生日に、と買ってくれた睡蓮鉢に赤玉土を敷き、ホテイアオイを浮かせて水を作り、ペットショップで餌用の和金を10匹とメダカを10匹、ドジョウ1匹を入れてスタート。ところがドジョウはすぐに睡蓮鉢から飛び出して死んでしまい、その後金魚も飛び出したり、自然死したりして数を減らしていきました。冬が終わった時点では2匹が生き残っただけになりました。冬シーズン中に3匹の大きめの和金を追加してみましたが、こちらも1匹が飛び出して死亡。さらに春になって2匹を追加し、金魚は合計6匹になりました。
一方のメダカは1匹自然死、1匹飛び出して死んでしまい、8匹が残っている状態になりました。こちらも春先に5匹追加し、13匹にしました。

3月になって、業者から睡蓮の苗を2株と、一緒にウォータークローバー(ムチカ)も購入。その後ウィローモス、ナガバオモダカと導入し、生体も嫁の会社の人のアドバイスに従って、ミナミヌマエビを導入。ここまでやったところで、睡蓮が想像以上に大きく、2株を一緒に定植できないことや、金魚とエビの相性が悪いことなどもあり、結局プラスチック製のメダカ飼育用の鉢を購入。これに砂利を敷き、睡蓮の株のうち、大きい方をこちらに置くことにします。こちらに金魚6匹は移動してもらうことにしました。
これで義理の両親が買ってくれた陶器の睡蓮鉢にはメダカ、エビに睡蓮、ムチカ、ナガバオモダカ1株とウィローモス、ホテイアオイが入り、プラスチックの睡蓮鉢には金魚と睡蓮1株とホテイアオイが入る形になりました。

金魚は水を汚す魚、ということで、金魚の入った睡蓮鉢は一度水替えをし、タニシと石巻貝を入れて水質改善作戦開始。メダカの睡蓮鉢にもタニシを入れてみます。すると、金魚の睡蓮鉢は薄く濁ったままではありますが、それなりに水質が浄化、メダカの睡蓮鉢は非常にきれいな状態になり、水替えの必要性を感じないレベルになりました。

3月下旬からはメダカが産卵するようになり、ホテイアオイの根やウィローモスの表面、ムチカにくっついたアオミドロの中など、あちこちに毎日10個ずつくらい産卵した形跡があります。これをマメに回収し、別に用意したプラスチック容器へ。エビも卵がついている個体がいるので、これを分離する必要が出てきます。100円均一で5リットルくらいの容器を購入し、孵化したメダカを入れるための水槽や、卵がついているように見えるミナミヌマエビの隔離水槽を調整、運用開始。あとはメダカの卵の孵化と、エビが無事に生まれてくれるかどうか、と言ったところや、夏に向けての対策、睡蓮の花を咲かせる方法など、正直息子よりも親父が楽しんでしまっている状態になったのでした。